時として、標準搭載されている Unity のマテリアルエディターではうまく表現できない、変わったデータタイプを伴うシェーダーが必要になります。Unity はデフォルトで用意されているシェーダープロパティーを上書きする方法を提供しているので、あなた自身で定義することができます。データ範囲の確認と、カスタムコントロールを定義するために、この機能を使う事ができます。
シェーダーの GUI 用にカスタムエディターを書く場合、まず最初に Custom Editor を要求するシェーダーを定義します。カスタムエディターに使う名前は、マテリアルエディター向けに Unity から参照されるクラスになります。
カスタムエディターを定義するために、 ShaderGUI のクラスを拡張し、アセットの階層内にある Editor フォルダーの下に、スクリプトを置きます。
using UnityEditor;
public class CustomShaderGUI : ShaderGUI
{
public override void OnGUI (MaterialEditor materialEditor, MaterialProperty[] properties)
{
base.OnGUI (materialEditor, properties);
}
}
カスタムエディターを定義した (CustomEditor “CustomShaderGUI”) どんなシェーダーにおいても、リストアップされたシェーダー GUI クラスのインスタンスを作成し、関連するコードを実行できます。
さて、シェーダーが2つのモードで働く事が可能な状況があるとします。標準的な拡散反射光のライティングでの描画と、50%の青と緑のチャンネルでの描画です。
Shader "Custom/Redify" {
Properties {
_MainTex ("Base (RGB)", 2D) = "white" {}
}
SubShader {
Tags { "RenderType"="Opaque" }
LOD 200
CGPROGRAM
#pragma surface surf Lambert addshadow
#pragma shader_feature REDIFY_ON
sampler2D _MainTex;
struct Input {
float2 uv_MainTex;
};
void surf (Input IN, inout SurfaceOutput o) {
half4 c = tex2D (_MainTex, IN.uv_MainTex);
o.Albedo = c.rgb;
o.Alpha = c.a;
#if REDIFY_ON
o.Albedo.gb *= 0.5;
#endif
}
ENDCG
}
CustomEditor "CustomShaderGUI"
}
シェーダーの設定に REDIFY_ON というキーワードがあるのが判ると思います。これは、マテリアルのシェーダーキーワードプロパティーを使う事で、マテリアル毎の基準でオンに変える事ができます。以下はそのようにした ShaderGUI のインターフェースです。
using UnityEngine;
using UnityEditor;
using System;
public class CustomShaderGUI : ShaderGUI
{
public override void OnGUI(MaterialEditor materialEditor, MaterialProperty[] properties)
{
// デフォルトの GUI をレンダリング
base.OnGUI(materialEditor, properties);
Material targetMat = materialEditor.target as Material;
// redify が設定されているかを確認してからチェックボックスを表示
bool redify = Array.IndexOf(targetMat.shaderKeywords, "REDIFY_ON") != -1;
EditorGUI.BeginChangeCheck();
redify = EditorGUILayout.Toggle("Redify material", redify);
if (EditorGUI.EndChangeCheck())
{
// チェックボックスに基づくキーワードを有効化/無効化
if (redify)
targetMat.EnableKeyword("REDIFY_ON");
else
targetMat.DisableKeyword("REDIFY_ON");
}
}
}
より総合的な ShaderGUI の例は、 Unity Download Archive からダウンロードできる ‘Built-in shaders’ パッケージ内の Standard.shader と、StandardShaderGUI.cs ファイルをあわせて見てください。
上記の簡単な例は、 MaterialPropertyDrawers を使って、さらに単純化できる事に注意してください。以下の行を Custom/Redify シェーダーの Properties セクションに追加します:
[Toggle(REDIFY_ON)] _Redify("Red?", Int) = 0
そして以下を削除します。
CustomEditor "CustomShaderGUI"
MaterialPropertyDrawer も参照してください。
ShaderGUI は、例えば、マテリアルのプロパティーが相互依存している場合や、特別なレイアウトが要求されるような、もっと複雑なシェーダー GUI の問題解決に使えます。 MaterialPropertyDrawers を ShaderGUI のクラスと組み合わせて使う事もできます。StandardShaderGUI.cs を参照してください。