トラッカーモジュールは本質的には、モデリングされてプログラミング用に整理や順番付けされたオーディオサンプルのパッケージです。コンセプトは 1980 年代から導入(アミーガのコンピューターとともに)されていて、ゲーム開発およびデモの初期から有名です。
トラッカーモジュールのファイルは色んな面で MIDI ファイルに似ています。トラックは楽譜であり、いつ楽器を演奏するか、どのピッチにボリュームするのかといった情報が含まれ、これによってオリジナルの音楽のメロディやリズムが再構築できます。しかしながら MIDI の短所は音がオーディオハードウェアが保有している音源に依存しているため、MIDI 音声は異なるコンピューターでは異なって聞こえてしまいます。対照的に、トラッカーモジュールは高品質 PCM サンプルを含むため、使用しているオーディオハードウェアに依存しません。
Unity は 4 つのもっとも一般的なモジュールファイル形式をサポートし、具体的には Impulse Tracker ( .it )、Scream Tracker ( .s3m )、拡張モジュールファイル形式 ( .xm )、およびオリジナルのモジュールファイル形式 ( .mod )です。
トラッカーモジュールファイルはメインストリームの PCM 形式 ( .aif、.wav、.mp3、および .ogg ) と異なる点があり、音声品質を失うことなく、容量を小さく抑えることができます。ひとつのサウンドサンプルはピッチやボリュームで修正することができます(さらに異なるエフェクトを適用できる)。そのため本質的な “楽器” として機能し、音声全体をサンプルとして録音することができ、オーバーヘッドなくその音声を再生することができます。結果として、トラッカーモジュールは、音楽が必要とされているものの容量が大きくなってしまうと問題が生じてしまうようなゲーム全般によく用いられます。
現在、トラッカーモジュールを作成、編集するための、もっとも一般的なツールは OSX では MilkyTracker で、Windows では OpenMPT です。より詳細な情報および議論のためには、2010 年 6 月の Unity での .mod のブログ投稿を確認ください。