エリアライトのように、エミッシブマテリアル (emissive material) は、そのサーフェス領域全体に光を放出します。エミッシブマテリアルはシーンの反射したライトに影響を与え、色や強度などの関連するプロパティをゲーム中に変更することができます。エリアライトは Enlighten リアルタイムグローバルイルミネーションによってサポートされていませんが、エミッシブマテリアルを使用すると、リアルタイムで類似のソフトライト効果が適用可能になります。
‘Emission’ はスタンダードシェーダーのプロパティで、シーンの静的オブジェクトを発光させることができます。デフォルトでは、‘Emission’ の値は 0 に設定されています。つまり、スタンダードシェーダーを使ってマテリアルを指定したオブジェクトはまったく発光しないということです。
エミッシブマテリアルに範囲の値はありませんが、放射されるライトは、ここでも 2 次的割合で減衰します。放射された光を受けることができるのは、インスペクターで ‘Static’ か ‘Lightmap Static’ に設定されたオブジェクトだけです。同様に、キャラクターのような、静的でない、つまり、動的なジオメトリに適用された エミッシブマテリアルはシーンライトには影響を与えません。
ただし、0 以上の Emission を持つマテリアルは、たとえ、シーンライトに影響を与えなくとも、スクリーン上で明るく発光しているように見えます。この効果は、インスペクターでスタンダードシェーダーの ‘Global Illumination’ を ‘None’ にすることによっても作り出すことができます。このように自家発光するマテリアルは、ネオンなどの目に見える光源を表現するのに役立ちます。
エミッシブマテリアルは、シーン上で静的ジオメトリに直接効果を与える場合にのみ有効です。キャラクターのような動的、つまり、静的でないジオメトリにエミッシブマテリアルからライトを当てる必要がある場合は、ライトプローブを使用する必要があります。