Unity Distribution Portal (UDP) を使用すると、単一のハブを通して複数のアプリストアにゲームを配布できます。UDP は、Android ビルドを各ストアの専用アプリ内課金 (IAP) SDK に再パックして、ゲームを個別のアプリストアと互換性のあるものにします。UDP コンソールからすべてのストアへの提出を管理できます。
UDP 概要
UDP を使って、プレミアムゲームや IAP 付きのゲームを配信することができます。
UDP コンソール は、複数のアプリストアに提出するゲームを準備できるウェブベースのポータルです。UDP コンソールでは、以下を行えます。
UDP コンソールインターフェース の詳細を確認してください。
UDP パッケージ には、UDP を扱うための SDK が含まれています。また、UDP パッケージにより、Unity エディターのプロジェクト設定ウィンドウで Unity Distribution Portal の設定が可能になります。
UDP を使用するには、ゲームに UDP クライアントが必要であり、UDP クライアント ID も必要です。これにより、UDP サービス上でゲームが識別されます。この ID は、UDP でゲームを作成 するときに生成されます。また、Unity プロジェクトにリンク させる必要があります。 UDP クライアントから Unity プロジェクトのリンクを解除するには、UDP コンソールの Integration Information セクションから Unity プロジェクト ID を削除します。
UDP パッケージには、UDP ゲームのテストストアとして機能するサンドボックス環境が含まれています。ゲームに UDP SDK を実装すると、UDP ビルドでサンドボックスをテスト環境として使用するようになります。ゲームを実際のストアに提出する前に、サンドボックスでゲームをテストして、UDP と IAP (該当する場合) の実装が正しく機能することを確認する必要があります。
サンドボックステストは、最初の UDP 実装中に発生する問題を特定するのに役立ちます。問題を未解決のままにすると、UDP がストア用にゲームを再パックできなくなったり、既存の問題を残したままゲームを再パックしたりする可能性があります。これにより、ストアがゲームを拒否したり、プレイヤーがトランザクションを完了できなくなったりする可能性があります。
アプリ内課金 (IAP) を使用すると、ゲーム内からプレイヤーにコンテンツを販売できます。 UDP を通してアプリ内課金を実装する必要があるだけです。 その後、UDP はゲームをストア専用のビルドに自動的に再パックします。
UDP の実装は、ゲームクライアント側とサーバー側の両方で可能です。オフラインゲームの場合は、ゲームクライアントに UDP を実装するだけで済みます。オンラインゲームの場合は、サーバー側にも UDP を実装できます。
以下をそれぞれのページで詳しく解説しています。
UDP は、消費型および非消費型 IAP プロダクトのみをサポートします。サブスクリプション型プロダクトはサポートしません。
非消費型プロダクトは永続的な効果を与えます。プレイヤーは非消費型プロダクトを一度だけ購入できます。
消費型プロダクトは、ゲームの通貨や追加の経験値などの一時的な効果を与えます。プレイヤーはこれらを複数回購入できます。
ユーザーが消費型プロダクトを購入した場合、再購入する前にそれを消費する必要があります。“消費” を利用して、購入したプロダクトが正常に配信されるようにすることができます。
製品を消費するには、ゲームが UDP SDK に Consume (消費) リクエストを送信する必要があります。ゲームは、製品が消費されるとプロダクトを配信する必要があります。これにより、プロダクトが繰り返し配信されるのを防ぐことができます。
IAP Catalog (IAP カタログ) は、ゲームに実装されている IAP アイテムのインベントリです。IAP アイテムごとに、以下を定義します。
ゲームを再パックしてストアに提出すると、UDP は IAP カタログ をストアのバックエンドと同期します。その後、ストアのバックエンドから IAP インベントリをクエリできます。
プレイヤーが IAP プロダクトを購入すると、ゲームはストアに IAP カタログ の確認を求めます。このステップをスムーズに機能させるには、UDP をゲームに適切に実装する必要があります。
UDP コンソールの IAP カタログは、ストアのバックエンドシステムに提出する情報の信頼できる情報源です。
実装を成功させるためには、UDP パッケージを使用したアプリ内課金 (IAP) の実装 を参照してください。IAP が正しく動作することを確認するために、UDP Sandbox 環境でゲームをテスト します 。
プレミアムゲーム (有料ダウンロードゲーム) を UDP 経由で、プレミアムゲームをサポートするストアに配信できます。その後、UDP コンソールの Reporting ダッシュボード でプレミアムゲームの収益を確認できます。
UDP を通してプレミアムゲームを配信する方法を学びましょう。
UDP ゲームは Unity Organization に属し、個々のユーザーには属しません。Organization (組織) のすべてのユーザーは、UDP ゲームにアクセスできます。権限は、組織内のユーザーの役割によって異なります。
Organization に属していないユーザーを特定のプロジェクトに加えることもできます。Unity ダッシュボードの Project > Settings > Users でユーザーを加えます。
Unity Organization 内のタスクを、Unity エディターのユーザーと非ユーザーの間で、分割できます。以下はその例です。
組織のメンバーとプロジェクトへのアクセスを付与された個人は、どちらも Unity プロジェクトで作業できます。
プロジェクト関連の権限は、Unity エディターと UDP コンソールの両方で、特定の Unity プロジェクトでアクセスできる UDP 機能に関連しています。これは、以下に適用されます。
以下の表は、Unity エディターでのユーザー、マネージャー、所有者に対するプロジェクト関連の UDP 権限を示しています。これらの権限は、プロジェクトレベルでも組織レベルでも同じです。
User (ユーザー) | Manager (管理者) | Owner (所有者) | |
---|---|---|---|
新規 UDP クライアントの作成 | 可 | 可 | 可 |
Unity プロジェクトを UDP クライアントにリンク | 可 | 可 | 可 |
UDP 設定の変更 | 可 | 可 | 可 |
IAP の作成や変更 | 可 | 可 | 可 |
以下の表は、Unity コンソールでのユーザー、マネージャー、所有者に対するプロジェクト関連の UDP アクセス許可を示しています。これらの権限は、プロジェクトレベルでも組織レベルでも同じです。
User (ユーザー) | Manager (管理者) | Owner (所有者) | |
---|---|---|---|
新規 UDP クライアントの作成 | 可 | 可 | 可 |
ゲームをゲームリストにアーカイブ | 不可 | 可 | 可 |
ゲームリストのゲームを削除 | 不可 | 可 | 可 |
ゲームリビジョンの編集 | 可 | 可 | 可 |
Unity プロジェクトを UDP クライアントにリンク | 可 | 可 | 可 |
Unity プロジェクトの UDP クライアントへのリンクを破棄 | 不可 | 可 | 可 |
ゲームリビジョンのリリース | 不可 | 可 | 可 |
ゲームをストアに登録 | 不可 | 可 | 可 |
ゲームをストアに公開 | 不可 | 可 | 可 |
高度なページ操作 | 不可 | 可 | 可 |
ステータスページへのアクセスと操作 | 不可 | 可 | 可 |
認証トークンの生成 | 不可 | 可 | 可 |
Organization (組織) 関連の権限は、Organization でアクセスできる UDP 機能に関連しています。これらの機能は通常、組織のメンバーのみに制限されています。つまり、特定のプロジェクトへのアクセスのみが許可されている個人には、組織レベルの権限がありません。これに対する例外は以下のとおりです。
以下の表は、User、Manager、Owner に対する組織関連の追加的な権限です。
Project-level (プロジェクトレベル) | Org-level (組織レベル) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
User (ユーザー) | Manager (管理者) | Owner (所有者) | User (ユーザー) | Manager (管理者) | Owner (所有者) | |
Reporting ダッシュボードを見る | 不可 | 不可 | 可 | 不可 | 可 | 可 |
ゲームリストへのアクセス | 可 * | 可 * | 可 * | 可 | 可 | 可 |
会社プロファイルを編集 | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
Organization をストアにサインアップ | 不可 | 可 | 可 | 不可 | 可 | 可 |
ノート: プロジェクトレベルのメンバーは、そのプロジェクトを所有するホスト組織内のゲーム、および自身の組織内でアクセスできる他のプロジェクトを評価できます。